病気発覚までの経緯③
幸いにも自宅から車で40分くらいの病院に入院する事になった。
(この日から退院まで約2ヶ月。ほぼ毎日通うことになったので、40分という距離は遠すぎずで助かった。他のママさんのブログでは片道1時間半とかの病院へ入院という方もいらっしゃるので。。)
救急車は先について、私たちは少し遅れて病院へ到着。この時23:30を過ぎてた。
案内されるがまま、救急外来へ。
主人だけがポツンと待っていた。
主人「今、診察と検査してる。」
到着から1時間以上待合で待ったかなー。覚えてない。娘はもう眠そうで。それもそのはず、その時すでに夜中の1時を回ってました。。
やっと呼ばれて診察室へ。
穏やかそうな、江原啓之さん(オーラの泉?出てたかな?)を思わせる、先生が居て、どうぞ座って下さいと。
先生「まずは、今日突然こんなことになってしまって、とてもご不安だと思うのですが、とりあえず今はjoeくん容体は落ち着いてるので安心して下さいね。」
今日ここまでの経緯を先生に聞かれ、改めて伝える。
先生「今の時点で考えられる病気が大きく2つ。一つは胆道閉鎖症、もう一つは新生児肝炎。」
ここで話を聞いた時、まさか自分の子がこんなことになるなんて。。というありきたりな思いしかなかった。そして、どうか新生児肝炎であって欲しいと、この日から葛西手術までの10日間、主人と毎日願って過ごした。
葛西手術までの10日間、息子は沢山の沢山の検査を頑張ってくれた。MRIにCT、心エコーに、胆道シンチ(睡眠剤を飲んで寝ている間に造影剤を身体に流して胆道が通っているかをみるもの)、採血も沢山した。絶食の日もあった。ずっと泣いてて本当にかわいそうだった。。看護師さんが用意してくれたおしゃぶりもどき(海苔巻きのように巻いたタオルに医療テープで哺乳瓶の乳首をぐるぐる巻きに巻いたもの)は、joeくんの
相方になった。これが無ければ乗り切れなかったと思うwww
その検査をしても病気の確定ができなければ、開腹手術をして、直接造影剤を流して流れるかをみる方法しかない。この事については検査の3日目くらいに先生から告げられていたし、入院後、スマホで胆道閉鎖症について沢山の情報やこの病気の子を持つ親御さんたちのブログを死に物狂いで見ていたため覚悟していた。先生から告げられる瞬間も、じぶんから、検査だけで分からなければ開腹手術になるんですよね?と言ったのを覚えている。
それでも、まだあきらめたくなかった。どうか、胆道閉鎖症ではありませんように。。そう願わずにはいられなかった。
この世に神様なんていない。
開腹手術…おそらくこの手術自体は1時間半から2時間くらい、遅くても手術室に入って3時間程で終わる。
先生は言った。
もし、◯時になっても看護師もしくは私が出てこなければ胆道閉鎖症であったと、葛西手術に移ったと思ってください。確定診断がついた時点でそのまま葛西手術を開始します。
長い長い1日だった。
先生が私たちのところに来たのは夕方18:00をまわった頃。
説明室へ案内され、手術の様子をビデオで見た。(本当に生々しいです。内臓とか見れない人はダメかも。私はゾンビ映画とかホラーとか全然観れるので、慣れてたって言ったら変だけど、息子のだと思ったら涙出たけど、バッチリ見ました。笑)
すごく客観的に見れたし、今の医学はすごいとただ感心するばかりでした。息子の胆道はすごくしっかりしてて、先生ももしかしたら胆道閉鎖症じゃないかもと思ったほどだったようです。ただ胆道の中はやっぱり通ってなくて、先生曰く、サトウキビのような状態だったそうです。ギュッと詰まってる感じですね。じわーっと胆汁は流れるからうんちも薄っすら色づく。本当に怖い病気です。なので、胆嚢と胆道を切除して、小腸(十二指腸)と肝臓を直接縫合する「葛西手術」を行いました。
手術直後、胆道閉鎖症だったことはショックだったけど、確定して、前へ進むことができたので、不思議とホッとしたのを覚えています。主人ともそんな話をしながら車で帰ったなぁ。同じ病気の子を持つのママさんたちも同じようなことをおっしゃってたけど、なんの病気か分からず、モヤモヤしてた術前の検査の10日間の方がずっと辛いし、生きた心地しなかった。私たちはまだ上の子がいて、気が紛れてたけど、それでも辛かったです。
だから、胆道閉鎖症と分かって、葛西手術を経て今は移植の準備をしてて、今の方がずっと気持ちは楽です。それは目標があって、やるべき事がはっきりしてるから。人間はどうしたらいいか分からず何もできない時間が一番辛いんだと改めて感じました。
今は家族4人、未来をみつめて前を向いて、元気に進んでます!!